なにもする気になれなかった。 だけど昇さんは夜の冷気と合わせるみたいに、硬く、冷たさを増してくる。 隣にいると、湿った土と昇さんの冷たさで、あたしも凍えそうだった。 のそりと、力の入らない体を起こす。 そうしたら、遠くに灯りが見えた。 たいまつだ。 こっちに向かってくる。 あたしたちよりも遅い人たちが、まだ、いたんだ。 あたしは慌てて荷物をまとめて茂みに隠れた。