おじいちゃんが、いそいそと押し入れへ向かい、中から漆塗りの文箱を出してきた。 「この写真は、おじょうさんのだんべ」 「え?」 そう言っておじいちゃんが文箱から取り出した写真を見た時、あたしは息が止まるかと思った。 「こ……れ……」 それは、さっき晶が見せてくれた写真の一番最後にあるはずの写真だった。 つまり、昭和19年の4月、あたしと昇さんが初めて海で出会った時の写真。