「おじゃまします」 晶の家に上がるのは久しぶりだ。 子供の時以来だから、ちょっと緊張する。 部屋にあがって、さっそく写真を見せてもらった。 そこには、あたしが会う前の昇さんが見た場面が写っていた。 採ったヤシの実で顔を挟んでおどける軍人さんがいた。 肩を組んで歌っているのか笑っているのか、楽しそうな人がいた。 同じ部隊だった向井さんも、まだふっくらした頬を輝かせて笑っている。 『縁起でもないが、写真1枚残さず死んでいくなんてそのほうがよっぽど酷い話だろ』 昇さんが言っていた言葉……