視線を少しずらして上に向けると、入り江の向こうから煙が上がっていた。 え… 本当に初恋散華の世界みたい…… ガサガサっ! 森側のほうから音がして、あたしはハッとして向き直る。 「人魚…」 「え?」 ジャッジャッジャッ、カシャっ!