河に入る。 あたしは昇さんにおぶさって、向井さんは阿久津さんに、そして山根さんはみんなの荷物を乗せた筏を引いて。 すぐにあたしの足は水に浸かり、あっという間に腰も隠れた。 背の高い昇さんや阿久津さんでさえ、鎖骨が見えては隠れる高さまで水がきている。 「大丈夫?流されない?」 「ああ。錘がついているからな」 「それあたしのこと?もうっ」 「ははは。心配ないから、しっかりつかまって」 「…うん」