あたし、馬鹿だ。 なんで今まで気づかなかったんだろう。 足らないとか、こんなんでも充分とか、どんだけ上から目線だったんだろう。 不潔だからとか、キモいとか言ってる場合じゃないんだ。 「昇さん、ごめんなさい。あたし、今から生男になるよ」 「弥生……」 「名前の通り、男として生きる」 あたしは昇さんの手にあった靴を両手で受け取って、そう誓った。