「ん? なに、玲」
え、玲?
総真くんと同じ格好で現れたのは、玲くんだった。
「水都ちゃん、羽咲ちゃん、いらっしゃい。唯浜くん、だっけ? はじめまして。総真の友達の藍田玲哉っていいます」
「あ、はじめまして。唯浜です」
「玲くん、何してるのっ?」
私の質問に、玲くんははたはたと手を振った。
「俺もバイトだよ。総真、オーナーが、友達来てるなら早めに休憩入っていいってさ」
「おー、ありがたい。うー、ちょっとエプロンだけ外してくるね。待っててもらえる?」
「うんっ」
わー! 総真くんともっとお話できる~!
「水都ちゃん、羽咲ちゃん、俺は戻るね。唯浜くんもゆっくりしていって」
「ありがとうー」
玲くんに軽く手を振って見送るのと入れ違いに総真くんが戻って来た。
エプロンだけ外した格好で、黒のスラックスと白いシャツ。
一言、映える。
「お待たせ。唯浜くん、俺も一緒にいいかな?」



