「なんでそうなる」
「シンコンだから」
私の返しに、唯浜はぎょっとした顔になった。
「新婚? え、もう結婚の約束を⁉」
「親友コンプレックス。私が水都ちゃんを大好き過ぎるって意味」
「………あ、そう」
唯浜の表情が一気に冷めたものになった。
「だって親同士が親友で、その子供が同い年だなんて運命と思ってもいいよねっ? 私と水都ちゃんは運命!」
「そうなんだ! じゃあ俺は玲や由羽と運命ってことか!」
「それはご遠慮願いたいかな!」
つい最近地雷になったんだ! それ!
「……なに、この漫才」
「いつもこうだよ、この二人は」
水都ちゃんが優雅にコーヒーカップを傾けるのが見えた。
「総真―」



