「総真くんを悪く言ってたの、唯浜だけだよ」
……ん? 総真さん?
「優しいしおおらかだしたおやかだし笑顔いいし、うん、司が惚れるのわかるわ」
腕を組んで、うんうん、と肯く唯浜。
「あ、そう?」
……褒められているんだけど、嫌な予感がするのはなんでだ。
「な、ならこれから総真くんのこと、悪く言わないでね?」
好きな人のことを悪く言われたら、たとえどんな人からだって気持ちが落ち込むから……。
「言わない。つーか言えない。俺もあんな人になりたいって思ったの、初めてだから」
「そ、そう?」
総真くん、一瞬で唯浜にリスペクトされたなあ。さすが総真くん。
「司」
組んでいた腕をほどいて、唯浜は何故か私を睨んできた。
「ライバル宣言をさせてもらう。俺も総真さん狙う。色んな意味で」
「………………………あ?」
思わず低い声が出てしまった。唯浜……なんて言った?



