「俺の問題は、俺が自分自身に蹴りをつけなくちゃいけないことだから、うーをもう少し待たせることになるけど……」
「待つよ。……その間も、今までみたいに総真くんと一緒にいていいんだよね?」
期待をこめて総真くんを見上げると、ふわっと笑ってくれた。
「うん。……なんかヘンな感じになっちゃってごめんね? 今日はうーのご褒美だったのに……」
「十分だよ! ご褒美過ぎてにやけちゃう」
両手でほっぺをおさえる。
ほっぺが落ちちゃうくらいにやけてるよ、きっと。
「じゃあ次は、デート、だね?」
いつもの総真くんスマイルで言われて、更に追撃を食らった。
「はぅっ! そ、それは……私本当に溶けちゃうかもしれない……」
「……うーは一体何で出来てるの」
「私の構成成分の九割は総真くん大好きっていう勢いです」
「……勢い?」
「うん、勢い」
その勢いで私、今まで生きて来たようなものだから。
「……晃さんと咲雪さん、何かあったのかな……」
ボソッとつぶやいた総真くんだけど、私が総真くんを好きなことにお父さんやお母さんは関係ないと思う。
私の意思で、総真くんを好きになったんだ。



