「………」
私がほしい答え? ……それは、肯いてくれることだ。私が総真くんに延ばした手を、握り返してくれることだ。
総真くんは、私の手を取ってくれる答えを持っているって、そう思っていいのかな……?
「怖い、って……なにかあったの?」
気になるのはそこだ。告白の、色よい返事を出来ない理由……。
「あった……けどまだ、うーに言うまでには自分の中で整理がついてない……。うーには誠実な男でいたい。ちゃんと返事をして、しっかりした関係になりたい思う。でも、その関係になるってことは、俺がずっと怖いと思っていることが現実を伴うことなんだ。だから、言うのが怖い……」
「………」
そこまで総真君を苦しめていることがあったなんて……。
総真くんが怖いことがあるなんて、私全然知らなかった……。
「それでも、私は待ちたいよ」
ふっと、総真くんが顔をあげた。
今にも泣きそうな目元と口元をしている。
「もしもだけど、総真くんにフラれる日までは、総真くんのこと好きでいたい」



