俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】


「待つ? なにを?」

意味してることがわからず訊き返すと、総真くんは言いにくそうに視線をさげた。

「……返事」

返事? と言われれば、思い当たるのはひとつしかない。

「告白の?」

「……うん」

そうだった。

最近一緒にいることが多くて、それが嬉しすぎて、返事待ちだったことを半ば忘れていた……っ。

でも、私の答えは決まっている。

自分の膝の上に、手を重ねて置いた。

少しだけ、居住まいをただす。

「いつまででも待つよ。総真くんに納得いく答えが見つかるまで」

本当の、総真くんの答えを聞きたいから。

……けれど総真くんは納得できなかったようで、まだ下を見たままだ。

「……俺、うーの優しさに甘えてるね」

甘え……⁉ 総真くんが⁉

「ど――
「でも、それじゃダメだ」

どんどん甘えてください! と言おうとしたら、総真くんに遮られた。

真剣な、声。