俺のこと好きでしょ?-六花の恋-【完】


とんだ地雷だ! 総真くんにここまで嫌われる人初めて見た! 玲くんに伝えておこう!

決意する私の頬を両手で包んだまま、総真くんは続けた。

今度は、静かな顔で。

「あの人、俺と似てるんだ」

「……そう?」

似てる……かな? そうとは思わなかったけど……。

ただ、総真くんは同族嫌悪が強い性格。

似ていると思っているなら、さっきの態度もうなずける。

でも、私の頭の中ではまだ、似てるかな……? と疑問符が浮かんでいる。

総真くんは、少しうつむき気味に小さく言った。

「……だからきっと、うーのこと気に入る」

私を? なんで……って、あ。

「……総真くんと似てるから?」

「………うん」

「よっしゃ!」

ぐっと両こぶしを握った私の反応に、総真くんはきょとんとしてしまった。

「うー? なんで喜ぶの。俺心配なのに……」

「だって、私のことを気に入る理由が総真くんと似てるから、ってことは、総真くんは私を気に入ってくれているってことでしょ? 私にはそっちのが重要! だからよっしゃ!」