なんて、私が感慨に浸っていると、総真くんの横顔に影が見えた気がした。
続けて、少し低い声で呼ばれた。
「……うー、一つ聞きたいんだけど、いい？」
「うん？ なになに？」
聞きたいこと？ 私が総真くんのことをどのくらい大好きかとか？
「うー、俺に呆れたりしないの？」
全然考えていなかった問いかけに、間抜けな声が出た。
「呆れ……？ なんでそんなこと？」
「俺、色んな人にバカとかボケとか言われてて、迷惑かけてるから……」
「………」
ど天然というワードはなくても、そう言われてる自覚あったんだ……。
あと、迷惑かけてることを否定できない……。
なんて伝えたら傷つけずに言葉になるかな……。
「……お兄ちゃんがそう言ってるのは知ってるけど、私的に総真くんのそういうところ、一緒にいて楽しいから……？」
