ほんまに敵に回したくない奴ナンバーワン


「水瀬はもうええわ。所詮サトルの操り人形。大元潰さな意味ない」


帰ろう


あたしは大丈夫



「あたしより、落ち込むのやめてくれへん?」


ガクンと肩を落とす泉に笑ってしまった。
なにを落ち込むことがあるのか

朔は無事やしなんせ、泉のおかげで、ここで判断できた。
ここに連れてきてくれたんも泉やし、言いにくい話も、あたしに聞かせてくれた


「ありがとう。強くなれそうやわ」


向き合う勇気が出てきた


あの日以来あたしは、鈴の情報は見ないようにしてる。

あの日の…防犯カメラの映像も、入手した写真データも…何も見ていない

怖かったから

受け入れられてないねん、まだ


でも、こうやって泉みたいに、強くなって向き合わせてくれる人がいる

志木みたいに、あたしの代わりに、受け入れてあたしを守ってくれる人もいる



もう逃げへん



「大丈夫。2人ともありがとう。最後まで付き合って」



心からそう言えた

巻き込みたくないと思ってた


でも



「あなたとなら何処へでも」

「勿論、杏は烈火の一員だ。俺が守るよ」



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