愛は惜しみなく与う④

助さんは、ため息をついてテレビのリモコンを触った


びっくりした



筋肉のつき方か…


それだけやんな?バレたのは


あたしが助さんにお世話になったのは、紅蓮のアホに拉致られたとき。


あの時あたしは、足と肩を怪我していた


だからそんな事までバレてないと思う



全て終わってからじゃないと、自分のことに気を回せない。
全て解決したらあたしは、東堂に戻る。

その時に抱えたものは解放する


志木にもまだ言ってないもん。言えない


あたしが唯一、志木にしている秘密


それを伝えた時きっと、志木は自分を責めてしまう。気づけなかったと。

でも気付くわけない。あたしが医者を多額のお金で買収したから。

口を破るはずもない    


まだ大丈夫


進行はそんなに速くないはずやから




「助さん!」

「なんじゃよ!」

「なんで鉄砲もってたん?」

「…猪じゃよ」

「密猟者?」

「しばくぞ!威嚇じゃよ」


威嚇にしては…うん。物騒すぎるけどなぁ。こんな街中、猪でーへんやろ

大人しく待っとけ

そう言われて目の前に出てきたお菓子を食べて二人を待った


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