目の前に広がる、何処ぞの貴族のパーティーやねんって感じの会場を見て血の気が引いた


あたしは2日後にここで、東堂の時期後継者として、立たなあかん



関西の不良のトップに立つ方が簡単やで…

心臓に悪そう


「大丈夫です。杏様は美しい所作です。喋らなければ」

「喋らなければって致命的やろ」

「私がついてます」



その一言は、割と心強かったりする


ただあたしは、こんな会場見てビビってる場合ではなかった



「鈴様!如月家の方が、事前に打ち合わせしたいと申し出ております。いかがされましょうか?」



母上の側近である、東堂の犬…田畑があたしと志木の元へきた


田畑は、あたしのことが嫌いや
ただ、鈴のことは好きやから、今のあたしには、優しい


「留学から帰ってきてお疲れでしょう。打ち合わせは無しにしますか?」

「いいえ、せっかくですから、お受けしますわ。如月家の方々に宜しくお伝え下さい」



爽やかに華麗に…笑う
これくらいあたしもできる


隣の志木は、少し嫌そうな顔をしたが