愛は惜しみなく与う④


「少し、扁桃腺も腫れてますね。それが原因で熱がでてる可能性が。車に戻れば薬とは別に、抗生物質がありますので、朔さんが起きたときに飲ませましょう」

「助かるわ」

こういうとき便利よな、志木は。


「馬鹿は風邪ひかないらしいんですがね。おかしいですね」


そう笑いながら朔に布団をかけ直す志木。朔に馬鹿って言うのが伝わったのか、その瞬間朔の眉間にはシワがよった

面白い

早く元気になってや


そしてリビングに戻ると、皐月ちゃんは固まっていた。

そりゃそうよな?いきなり家にピンポンも無しで人がやって来たと思ったら、ピシッとスーツ着た男やったら

びっくりするわ



「え、えっと?この人は…」


なんて紹介しよう。友達?でいい?幼なじみ?
あたしが少し固まると、一歩前にでて志木は声を出した


「志木って言います。杏の関西の時のお世話係です」


にこりと笑いそう言った志木は、いつもよりも声が高くて、すごく爽やか。
よろしくねっ!なんて語尾についてる。

それをみて新も慧も響も口をポカンと開けた