「またえらく、気の強そうなの連れてるな」

…ん?あたしのこと?


「お前暇だろ。祭りの規制だるくなって、サボってたんだろ?」

「俺は今年は祭りの規制係じゃないの!でも、同期からお前らが祭りに来てるって聞いたから、久しぶりに会いに来た」

「別に会いにこなくていい。帰れよ」


2人の感じを見てると結構仲良さそう。
海斗さんの時代の敵対してるチームってことは、泉も被ってるよな


「烈火が祭りにきてるから、若い女が多くて、今年の祭りは当たりだって言ってたぞ?」

「どーでもいい。てか、ヘルメットない?くれよ」

「やるかよ!押して帰れよ」


そう言われて泉は舌打ちをして、バイクに腰をかけた。
そして一言


「こいつがどっかいったら、サッて帰るぞ」


あ、そうなん?どっか行くか?この人。どっか行く気配も全くないけど?
泉と話したそうやし…


「嬢ちゃん名前は?」

「杏やけど?」


俺は中野!中野っちとでも呼んでくれ!そう笑いながら、大袈裟なくらいブンブン手を振る握手をしてきた


「こんな野蛮な連中とつるんじゃダメだぞ?いいのは顔だけだ、顔だけ。無愛想だろ?こんな男よりもいい男いっぱいいるから!」