愛は惜しみなく与う④

これが一番大事
加古も悪いやつやんか思ったけど、ただ泉とやり合いたいだけやった。
もう回りくどいことせんやろな


「あーわかった。悪かったな。言っておく。皐月にも謝っておいて」

「うん。もう未練ない?大丈夫?」


そう訊ねると笑った。泉にも未練たらたらやったみたいやしな?

まだ体が痛いから、さっさと出て行けと加古に言われて、あたし達は帰る


そして外に出るその時



「蕪木!」


また大きな声



「お前が女と居ることは、本来なら弱みなんだからな。それは忘れんなよ」


加古の言いたいことは分かった。 
新と皐月ちゃんをみてて分かる。ほんまはチームの総長や幹部が女の子と付き合うと、それは弱みになってしまう

弱いものが狙われるから


泉はただ黙って加古を見た



「お前次第だから。その子が弱みにならないか、なるかは」


……難しいな
足手まといになるつもりはないけど、時と場合によっては…あたしの存在は烈火を…泉を弱くするかもしれへん

でも



「守るって決めたから。大丈夫」


そうはっきり答えた泉
そんな泉をみて一瞬加古は固まった後に、大きな声で笑った