愛は惜しみなく与う④

「なんでありがとう?」

クスッと泉は笑った
包帯を巻いた手を見て、ありがとうと泉は言う

あたし特に何もせずに終わってしもた。
こっちきてからまともに喧嘩してないよな?まぁええけど

とりあえず!


「まじごめん!」


加古に二つに割れたSDカードを渡した。
それをみて泉は、「あ、佐野のデータ」と言う。今更?


「忘れてたやろ」

「…今思い出したしセーフ」


加古に近づいて、データを渡せと手を伸ばす。すごい適当…


「いってぇ…」

「そら痛いやろ。手当てしたほうがええで?」

泉の拳を向け止めた腕は、腫れてきている。そんな加古にもお構いなく、データ渡せと続ける


「データなんかない。お前ら釣るための嘘」

「ん?そーなの?」


泉はあたしに尋ねるが、真実は知らん。多分ほんまやと思うけど


「俺が、皐月のデータを消したのは、お前らに消せって脅された3年前。だからデータなんで残ってない」

「……そっか。ならいい」


帰るぞ。あたしの手を引く泉
えっと?こんな感じでええの?加古はスッキリしたんか?