愛は惜しみなく与う④

ギラギラした目

泉には、それが分かったんやろな。

だから本気で相手するんやな


決着はすぐついた。
あたしは2人から目が離せへんかった。
ぐわってなんか、心から燃えるようなそんな感覚

泉ってこんな動きするんや

身軽に動いてるように見えるけど、1発1発は、まともにくらったら立ってらへんもんやと思う


泉の拳を避けた加古は少しバランスを崩す

泉は容赦なく脚を振り上げた


さすがって感じやな


加古は荒い息、そして咳き込んでいる


でも泉は一切息も乱れていない


倒れ込む加古をじーっと見た後、くるりと方向転換してこちらへ歩いてきた


「おつかれ」

「ん、帰ろう」


手を伸ばしてきた泉の手の甲は、傷がついていた。今のじゃないな?


「無茶したやろ」

ポケットに入れてた絆創膏と包帯で泉の手を巻く。あたしは癖で常に応急処置セットをもってる。

よう怪我するし、あたし


大きい手やな
関節あたりが4本の指すべて、皮がめくれている。
ここに早く来ようと、頑張ってくれたんやろうな


「ありがとう」