愛は惜しみなく与う④

「いいから帰れ。何のために杏が佐野を守ったんだ?無駄にすんな。必ず連れ戻すから」


俺たちだって慣れないこの状況で
さっきから泣いて震えてる佐野を放って置くのは、さすがにな…

それに、白瀬達が近くにいるなら、そっちを動かしたほうが情報も早い


何か考えた後に悔しそうな顔をして、新は分かりました。そう一言

朔と響と慧も、白瀬達と合流した


何を言われるか

杏に手を出して欲しくなけりゃ、無抵抗で殴られろ。

これくらいなら、むしろ喜んで殴られるよ


ただ、逆だと怖い

杏が自分を犠牲にするのが、怖い

それに、しそうだから怖い


佐野から杏の携帯を受け取り、俺も合流を急ぐ。
本当は逃げて欲しいけど

杏は、佐野のことを考えて、絶対そんなことはしない。だからこそ、今杏は、言うことを聞かなければいけない立場にいる


『若!隣町との境くらいまで、絞れました』


何となくそんな気がした


3年前、俺と加古がやりあった場所



凰牙の元倉庫があるところ


分かりやすいやつ
今のところは


久しぶりに、本気でやらなきゃいけないな


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