愛は惜しみなく与う④

「なんでもいいから、何か気づいたことはないか?」

今は佐野が頼りだ。
女達も捕まえたが、女はただ佐野を見て久しぶりに虐めてやろうと思っただけらしい。

佐野を見たもんだから、久しぶりに加古にあの時のデータは残っていないか?と思い連絡したらしい

ほんと、役にたたねぇ


こいつらはただ邪魔してきただけ。加古に繋がる何かは持っていない。せいぜい電話番号くらいだろう

それなら多分、、俺も知ってる



「ただ怖くて…私ずっと杏ちゃんに隠れてしまってました。ごめんなさい」


……はぁ


「新、佐野と一緒にいてやれ。あと、謝らせるな面倒だ」


佐野にあたっても意味ないが、ただ泣いて謝る姿にイライラしてしまう。
闇雲に探すには時間が足りない。


加古が今すぐ決着をつけたいなら、わざわざ杏を連れて行く必要はなかっただろう。

だからきっと、すぐ決着をつけようとしてる訳じゃない



俺を苦しませたい、か

この状況で充分苦しいよ


ポケットにはいった携帯をとって、ある所へ電話する