愛は惜しみなく与う④

泉が電話に出て、数回返事をして電話を切った


「なんかあったん?」

あたしがそう訊ねると、あたしには答えずに、慧に動ける準備をしろと告げた

「なになに、喧嘩?」

こんな時に?と慧は苦笑い
隣の皐月ちゃんも不安そう


「黒蛇がきてる。すでに響と朔は、やり合ってる。相手は20人」

「は?こっちは?朔と響と、下の子何人おるん?」

「下の奴らは拓也とアキラ含めて4人」


20vs6は、キツすぎるやろ
仮に、朔と響が5人ずつ相手しても、厳しい


「場所は?」

「ここから少し離れた向こうの河原」

「杏は、佐野と待ってて」

「……そっか、せやな。なんとか怪我最小限に抑えてきて」


あたしもいく。そう言おうとしたけど辞めた。今は、皐月ちゃんを1人にはできひん

黒蛇が20人とは限らへんから


「佐野も、顔は割れてる。守ってやって」

「わかった。急な喧嘩じゃないやろし、何か仕組まれてるかもしれへんから、警戒してや」


気をつけて

そう2人を送り出す

あたしはこっちにきて、みんなを送り出すことが何回かある