愛は惜しみなく与う④

それはいま一番知りたいようで、知りたくない話だった


「何を、話すんだ?」

『いや…診察とか薬投与の時に、女医さんがくるんだけど…その人に嬢ちゃんの話をしたら、東堂の者の前で、杏様のお話は、お控え下さいって言われた。

特に意味がないかのかもしれないけど、違和感があってな。

その女医さんが、悲しい顔するから』


やっぱりおかしい
踏み込んでいいのか?俺が知っていい話なのか?こうやって悩む自分が嫌いだ

杏のためなら、そう思うけど
踏み込むことが杏のためになるのかも分からない。

知られたくないことを知ってしまうかもしれない。


『おい、泉。黙るな』

「わりぃ。ちょっと考え事」

『……女医さん、嬢ちゃんの話したら、泣きそうになって、それ以上話せなかった。あの志木って奴には、嬢ちゃんの紹介で病室を空けたことは、内緒にしておけと言われた。

簡単に言うと、俺は志木ってやつの知り合いってことで、特別診てもらえてる』


意味がわかるか?
そう尋ねる親父

なんとなくわかるよ、言いたいことが