『如月冬馬』

こいつが何者かは分からないけど、サトルが釈放させるように頼んだという時点で、杏の婚約者に、サトルがコンタクトを取っていることになる

どういう繋がりなのかハッキリしないけど

一番不安なのは杏だから


志木さんが東堂に帰ることが決まったのは、杏が倒れてから。

実際、赤羽組や摘発の処理は、東堂組の人がパッパと片付けたらしい。
だから志木さんも帰る予定はなかったと。

でも


志木さんの顔色は、ある電話一本で変わった。

その電話の後、志木さんは俺にだけ話があると言って2人で話したんだ



「杏様が目覚めたら、すぐに東堂へ戻ります」

「…また急ですね。何かありました?」


そして苦しそうな顔をして言った



「如月冬馬との、食事の場が、設けられるようでして。まだ、もう少し待って欲しいのです。まだ杏様を婚約者とあわせるには、早い。少し…時間を稼ぎたい」


そういう志木さんは、何かひっかかる事があるんだろう。
すごく焦った、そんな様子だった