愛は惜しみなく与う④

「あんたも!!朔と急に連絡取れへんかなったんかもしれへんけど、こんな押しかけて泣いて何になる?自分の価値下げんな!


……ほんで!!あんたは!!」


少しバツの悪そうな顔をする朔は、話が自分の飛んできてことにビクッとした

が、

そんなの構うわけないやん?


「あんた、好きな子できたんやろ?」

「う、うん」

「ほな、その子と急に連絡とれへんくなったらどうする?心配せんか?なんかあったかなって思わへんの?」

「…思う」

「じゃああんたは、この子にそう思わせたんやろ?そらこうやって突撃してきてもおかしくないわ!」

「……そう、だな」


しっかりと伝わったのか、しゅんとした朔は、女の子の方を向いた


「美波、ちょっと話そうか」


ふぅ

なんとかなりそうやな

なんであたしがこんなお節介やかなあかんねん!と思ったけど、こういう性分やから、仕方ない

あとは2人で話すやろうしもう帰ろう。家もそう遠くないし



「ねぇ!」

ん?


「あの、嫌な態度とってごめんなさい!ありがとう」