愛は惜しみなく与う④

ご機嫌さんな朔の隣を歩いていて、ふと思った。

朔と2人でどこかへ出かけるってことが、あまりなかった


「てかさ、2人で歩くん初めてちゃう?」

「は?何が」

「なんかいつも、誰かいるからさ。朔と2人ってあんまりないかも」


うーーーん。そうそう。なんか基本誰か付いてくる

そう、保護者的な感じで……



「なんか、嫌な予感」


あたしの勘は当たるから

自分で言うのもなんやけど、あたしはトラブルメーカーやと思う。そして朔も…

あたしのそんな予感なんて、1ミリも気にしてないのか、朔は早歩きしている

むしろスキップ


「あんた元気やな」

「ん?やっぱ杏はまだ、元気じゃねーの?」

「いや、そう言うことちゃう」


トラブルメーカー2人揃ってるから、絶対なんか起きる…
そんなあたしの勘は早くも当たることになる


もう一つの目指していたコンビニに辿り着いたら、朔は『うんこ!』そう言って、コンビニのトイレへ猛ダッシュした

一応あたしも女の子や
もう少しこう、オブラートに包んでくれ