愛は惜しみなく与う④

そして俺がいなくなってから、大和が代わり虐待されるようになったのも、泉は何となく分かってたらしい。

でも今はそんな感じはしない


むしろ大和を心配しているように見えた、親父と女


泉の推測だけど当たってると思う


大和が大きくなって抵抗出来るようになってきて、そして
赤羽組と繋がりを持ち出したからだろう。


抵抗しない子供に手をあげるのなんて簡単だ


ある時を境に、立場が逆転したんじゃないのかなって、泉は言ってた


大和がもう俺は、あいつらを支配する側だから。そう言ったのを泉は聞いたらしい。


そりゃそうだ
どんどんじじぃ、ばばぁに近づく中
大和は大きくなったんだから


皮肉だよな


俺は大和の気持ちを分かってやれるはずなのに、全く理解できない


でも俺は泉に会えたから

仲間ができだから


だから俺は過去に向き合って、今こうしてここにいれるんだ。



「サヨナラ」



もう一度言って俺は家を出た


泉が先に出てろと目で訴えたから。ここは甘えようかな。だって少し疲れたから