愛は惜しみなく与う④

でもあの頃の俺はそれが限界で
まさかランドセル背負ったやつに助けられるなんて、夢にも思ってなかった

おれはその日から本当に

夢中で生きた

泉に頼られる存在でありたいと

ずっと思ってきた


「ケジメをつけたい」


杏に過去を話し、頑張ったねと言ってもらい、泉も助けに来てくれた。

俺は今初めて

あの3人にあってケジメをつけたいって思ったんだ


大和の話はちょくちょく入ってきていたけど、会ったのは本当に久しぶりで。
街で見たりとかはしていたけど。

ほんと思い返しても3人の良いところなんて一つも出てこない。


「…あたしも一緒にいく」


こう言って力をくれる人もいるから


「杏も、俺の…家族に会って。泉にも、来て欲しいから」


2人がいたら、心も落ち着いて話せる気がする。だって2人とも

俺と一緒に戦ってくれるから


そうと決まれば、善は急げ!そう杏は言って俺の手を引いて車の外へ出た。

車の外には待ちくたびれたのか泉がタバコを吸ってる



「おせーよ。行くぞ」


泉はそう言い家の方へ大和を引きずりながら歩き出した。