『お前たちが、暴力で朔を縛ったんだ。こいつの腕、今折れてんの知ってる?こんなガキが…そんなんも泣かずに耐えてるんだぞ?』


なんだよ

なんでそんなに

俺のために、こんなクソみたいなやつらに語りかけてんだよ


どうして…


少し話しただけなのに
なんでこんなに…

涙はポロポロと流れ落ち止める事はできない


『名前を呼ばれただけで、身体がビクつく。そんな風まで…そんなところまで追い詰めたんだぞ』


もう、いいよ
こんな事言ってくれた人は初めてだからさ
もう俺はそれで十分だよ


『なんか言えよ。なんも言えねぇなら、さっさとこいつの荷物もってこいよ』


『あなた、朔くんをどうするつもり?』


心配そうな顔で言う女をみていると、本当に吐きそうになった

俺は小さい声で言った

あいつが今日、俺の荷物燃やしたから、殆ど無い。
そう伝えた

正直俺の荷物なんてもうない

学校の物とか俺には必要なかったから。ほとんど行ってなかったし

ってなると俺のものって?
俺が使ってたものって何だろうって…



『お前らが!!お前らがお母さんの写真を……取り上げて…破って…燃やしたから!!!俺にはもう何も!!』


泣きながら叫んだ