小学生からの付き合いなんやな
でもなんか、海斗さんから、泉の小学生の頃の話を海で聞いたから、想像つく
「ここも身寄りない奴らが何人もいるから、当時は特に、組長も何も言わなかったですね。お前が責任持てって若に言って、それ以降は何も。若が中学卒業して、一人暮らしを始めた時に、朔も一緒に出て行きました」
だから、この前の抗争で、久しぶりに朔に会ったんですよ。
白瀬さんはそう笑った
「親が…迎えにくることはなかったん?」
突然小学生の子供が家を出て…何も気にしないんやろうか。
法律とか難しいことはわからへんけど…
でも白瀬さんは悲しそうに笑うだけだった
そう、か
そうやんな
よく考えれば
あたしも似たようなもんか
居なくなっても悲しまれない。むしろ、あたしが死ねばよかったって言われるんやもんな
子供が家出して、親が探しに来ないなんて
普通にあるんかもな
変な空気が流れたまま、蕪木組の中を歩き、キッチンにたどり着いた。
朔……
早く2人で話そうよ。すっきりするまで一緒に泣こうよ…
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