そして1人に身体を押さえつけられて、服を巻くられた


『うっわ!まじで殴られた跡がある!』
『えぐいな!はは!お前虐待されてんの?』
『同じ場所やれば、バレないんじゃね?』


何年も振るわれてきた暴力の跡
ここに来る少し前に、家で女に蹴られた。
何日も前の消えることのない痣

それをみて


男たちは笑った

死にたかった

その時もう、なんで暴力なんて、耐えてたんだろって思った

悔しい

好きで殴られてるわけない

何度も加藤さんにも言われた。やり返せよって。
でも幼い頃から染み付いた、暴力を受けること…身体が怖がるのか、父親の暴力には抵抗できない

ほんと

世の中くそだな


羽交い締めにされ、服を首くらいまで巻くられて

腹を殴られる


意味わかんねぇ
腹に力を入れることも面倒になりそう

1発なぐられ、2発目



殴られる!そう思いお腹に力をいれたが


衝撃はこなかった


その代わり
俺を拘束していた男が離れて、俺を殴ってきた男は地面に伏せていた


『は?』


目の前の情報が処理できず戸惑っていると、1人の男が俺の前に来た