愛は惜しみなく与う④

その日はとても、むしゃくしゃしていたんだ。
本当の母親?
俺にはお母さんがいる。
会えてないだけで…お母さんはちゃんといる!!!

むかつく。どいつもこいつも

学校に、女が呼ばれて、殴った子とその親に謝った。

殴った奴の親は、仕方がない。こちらこそすみませんと、俺を同情の目で見てきた

あぁ、俺の嫌いな目だ
可哀想って目が言ってる


俺は可哀想なんかじゃない!!!!


そしてこの日の学校からの帰り道

俺はこの女の地雷を踏んだ


『朔くん?何か言われたの?』

『…本当の母親じゃないって。俺のお母さんは居ないって』

『それで怒ったの?私が本当の母親じゃないって言われて怒ってくれたの?嬉しい』


そう笑った女
俺は理解ができなかった
何言ってんだ?


『俺の母親は、1人だよ。あんたじゃない』


その後にあんたのことは、母親だと思っていない。とかまでも言ったかもしれない

でも本当にそう思ってたから



家に帰ってから


徹底的な無視が始まった


びっくりした、本当に
昨日までの生活はそこにはなかった