愛は惜しみなく与う④

それだけ言われたっけな
まともな服もなかった俺は、父親に連れられて、近所のスーパーに連れて行かれ、服を買われた

なんだろうこの感覚

梨沙が来た時とにている

そして俺の予想は当たった


その夜に、人が訪ねてきた


小綺麗な格好をした女と、俺より小さい男の子


これが、俺の大嫌いな家族になる奴らだった


女は栄子と名乗り、子供のことは、大和だと紹介した


『今日からこの人がお前のお母さんだ。朔、もう学校でやんちゃするなよ』


は?
なんだって?
この人がお母さん?
そう言い返そうと思ったが、言えなかった。父親の圧力を感じた。


『よろしくね、朔くん。子供はやんちゃなくらいが可愛いのよね』

笑った女を俺は好きになれないと直感で確信した。

その夜は、一言も話さない大和に触れることなく、女が作った飯を食った

普通にうまかった

でも

気分は良くない


だって俺のお母さんは、1人だもん。お母さん以外、お母さんじゃないもん。
久しぶりに布団に潜り泣いた

最近恨んでしかなかったけど、本当は大好きだから