俺は退院してから、知らない土地にきた。
今思えばそうだよな。
不倫していて、それに気づいた母親が自殺を図る。
そんなこと近所に広まれば、その街には住めないことは一目瞭然だった。
そして俺もそれは例外ではない
子供というのは残酷だ
引越し先で入学した小学校
俺はもう手のつけられない子供になっていたんだと思う
結局あの後、梨沙は姿を消した
父親と2人、引っ越した
そしてまた暴力の始まり。でもあまりなにも感じなかった。またか。そう思うだけ
俺はただ終わるのを待つ
そして学校で俺は、家での鬱憤を晴らすかのように暴れてしまうんだった。
転校生ってゆうだけでも珍しいのか、質問責めに合う。そして決まって家族の話になるんだ
『朔くんは兄弟いるの?』
『お父さんのお仕事は?』
『どうして朔くんの家には、お母さんがいないの?』
子供の純粋な疑問なのに、俺には酷すぎた。
お弁当もみんな持ってきているのに、俺はよく食べるコンビニのパン
手作りの飯なんて
いつから食べてないだろうか



