「俺からする話じゃないから、朔から聞いてほしいけど、朔は父親と完璧に縁を切っている。戸籍抜けるのは、20越えないと無理だとか言われたけど……親権放棄したんだ。朔の父親は。
それから、俺の家で面倒見てる。養子みたいな形で…引き取った」
あまりにも悲しい話
どういうことか分からへん事だらけやけど
今は形状では、泉の家に養子に来たことになってるらしい
「俺もガキだったから…なんか海斗さんとか、その時はゴトウに助けてもらいながら…朔を引き取った」
引き取ったと言う泉
朔とは歳は2つしか違わないのに
俺が面倒みようと思った
そう言った
「あたし…朔のこと全然知らんかった」
こんなに近くにいて、毎日一緒に居たのに。何かあるのは知ってたけど、そんな悲しいなんて。
そして今になって
その家族が絡んでくるなんて
「どんなにしんどいやろうか」
心配かけまいと笑った朔
胸が痛くなる
「杏?ちょっとさ、朔に飯つくってやってくれないか?」
「勿論!キッチン借りていい?」



