愛は惜しみなく与う④

朔は毎日楽しそう

朔が元気だとみんな元気になる   

だから朔が元気ない時は、みんな少しテンションも落ちる   

まだ朔と過ごして数ヶ月やけど、朔がムードメーカーなのも分かるし、烈火のこと大好きなのも凄く伝わる    


「俺は幸せなやつだって思いたかった。でも昔のことを思い返すと、どうしてもイライラして、何度も暴れたりした。その度にな、泉が助けてくれたんだ」


すこし泉から聞いていた

朔が荒れて街で大暴れをする。去年でも2回あったらしい。
その度に泉と喧嘩をして、朔が負けて、連れて帰られるらしい

何だかほんとに



「あんたら兄弟みたいやな」



とても微笑ましくなる
泉のことが大好きな朔と、朔を本当の兄弟のように大事にしている泉

車の中で泉に言われた


『もし朔が杏に話したいことがあるって言ったら、聞いてやってほしい。それで、頑張ったなって言ってやって。
あいつは最近、過去のことに関して弱音も吐かなくなった。むしろ自虐的に話すようになってしまってるから。

朔の中で、きっと過去のことは精算できてない』