「明日から居なくなるって、二度と会えへんって言われたら、後悔する」
…杏
俺はお前ほど強くはなれなかったんだよ
会わないで済むなら、二度とあんな思いしなくて済むなら…
もうこのままでいい
逃げようとしたのが伝わったのか、杏は少し声を大きくして言った
「直接文句を言うてやることもできひんねん!!!嫌やったこと、苦しかったこと、ぶつけることもできひんねん!!」
そう言われてハッとした
俺はずっと、会ったらまた、あんな思いをしてしまうんじゃないかって考えていた。
でももう俺は
前を向いてるから
一緒に戦ってくれる仲間がいるから
あの頃できなかった
あいつらに文句を言って、自分の気持ちをぶつけることだって出来るんだ
何かを感じたのか、杏は、ふっと笑って、俺の手を引いた
「家に父親おるんやろ?一緒に行ってあげるから。行くで」
車から降りようとする杏を、引き止めた
行きたい訳ではないけど、行かなきゃいけない気がした。この機会を逃せば俺は、一生後悔する
だからその前に…
「杏、聞いて欲しいことがある」
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…杏
俺はお前ほど強くはなれなかったんだよ
会わないで済むなら、二度とあんな思いしなくて済むなら…
もうこのままでいい
逃げようとしたのが伝わったのか、杏は少し声を大きくして言った
「直接文句を言うてやることもできひんねん!!!嫌やったこと、苦しかったこと、ぶつけることもできひんねん!!」
そう言われてハッとした
俺はずっと、会ったらまた、あんな思いをしてしまうんじゃないかって考えていた。
でももう俺は
前を向いてるから
一緒に戦ってくれる仲間がいるから
あの頃できなかった
あいつらに文句を言って、自分の気持ちをぶつけることだって出来るんだ
何かを感じたのか、杏は、ふっと笑って、俺の手を引いた
「家に父親おるんやろ?一緒に行ってあげるから。行くで」
車から降りようとする杏を、引き止めた
行きたい訳ではないけど、行かなきゃいけない気がした。この機会を逃せば俺は、一生後悔する
だからその前に…
「杏、聞いて欲しいことがある」
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