「未来~! もー何してたの? こっち大変だったんだよ」


案の定、菜々美の第一声は笑ってるけどご機嫌ななめだ。


「ごめんごめん、なんかあの日も熱っぽくって。OBさん、あ、名前なんだっけ? あの人が場所変えようって言ってくれたんだけどもう帰りたくて」

「それならそうと言ってくれればフォローしといてあげたのにぃ」

「本当にごめんね、ずっとベッドと同化してた」

「しょうがないなぁ。まあ、あたしもめんどくさくなってもう放置してるから、次いこ次!」

「あはは」


この切り替えの早さはありがたかった。

人生の密度を濃くするためにはこれくらいのスピード感でいかないとなんだろうな。