「女の子へのプレゼントはさ、中身が可愛かったらいいってことじゃなくて。綺麗なラッピングとかボックスとか、そういうとこからもう既に始まってるんだよ」 「そっかー。面倒だな、女って」 「あ、でも好きな人からならなんだって嬉しいのも女の子だよ」 「わけわかんね」 「あそこなら! ほら、行こう」 女の子が喜ぶプレゼントならきっとあそこだ。 私は小鳥遊くんの腕を引いて、交差点を超えたところにあるファッションビルを指差した。