おそらく、千里は千里なりに寂しさのようなものを抱えていたんだろう。



それを、俺に尽くす事で埋めようとする。



俺がフラついていた時に、一番多く接してきた人種。



それを見抜くぐらい俺には簡単な事で……。



知り合って2回の夜を越える頃には



「私だけを見て欲しいの」



遠慮がちに、瞳を潤ませてそんな事まで言い出す。



仕事だからそれは無理だとなだめながらも、このまま千里を愛せるなら……それも有りだと思った。



けれど……



俺の足は、休みの度にまた……病院へと向いてしまう。