「これカッコ良くない?家にも欲しいなぁ」



指差したのはガラスの板の中にはめ込まれた大きなプラズマテレビ。



「どこで電波受信してるんだろう?」



裸にタオルだけを巻きつけたまま、同じくスケルトン仕様のリモコンを手に取りボタンを押している。



「ここじゃないですか?」



最下部の少し大きなボタンに触れると、画面は洋画へと変わった。



「せっかくこんな大きなテレビなんだし、たまには洋画もいいよね」



その日に限って、いつもだったら見向きもしないテレビを理奈がつけたのは何かの知らせだったのか……。