小さな体がいつもよりも更に小さく見える。



急にブレーキをかけた俺を不思議そうに見つめるから



「俺がいるから……一人じゃないって」



それは、俺の中にも急に芽生えた感情。



詩織の男じゃなくて、詩織の家族になりたいんだって……心から溢れた気持ち。



「家族になって、一緒に生きよう」



真剣に伝えた言葉に……いつもは強い詩織が



音も無く泣いた。



溢れる涙をぬぐいもせずに、ただ俺の顔だけを見つめながら……