「何……?」



「現在は連休ですのでどうしてるのかは分かりませんが……今行かないと、彼女を失う事になるかもしれません」



会社にとっても……俺にとっても。そう、口には出さずそっと結果を待つように目を閉じる。



おそらく今社長の頭で弾かれているだろうそろばんの中身。



それは、詩織の重要性、かなえの件の外部流出、そして……願うなら俺の気持ち。



返事を考えあぐねている、そんな背中を後押しするように想いの全てをぶちまける。



「俺の軸はもうブレません。彼女が許してくれるのなら、一人の男として俺は支えていきたいと思ってます」