「じゃあ」 引き止めたい気持ちを抑えて片手を上げた俺に 「あのね?」 何かを言いたげな表情の詩織。 「ん?」 「病院に来てくれた時、あのままだと龍太に甘えちゃいそうで……だからあんな態度でごめんなさい」 それだけ言うとあっという間に廊下を抜け、視界から消えてしまった。 その可愛すぎるセリフは……反則だろ。 勘違いするには充分過ぎる破壊力。 詩織の性格を考えたら無理なのは分かっているけれど……本当は甘えて欲しかったな。 なんてな。