向き合って見つめあったのは一瞬で、詩織は少しだけ戸惑いの表情を浮かべた後
「真剣なのが伝わったから……分かった」
その答えに、別に詩織が俺と付き合ってくれるとか、そんな事を言った訳じゃないのに。
自然に緩んでくる口元を震わせながら、真面目な表情を保って。
「ありがとう。俺頑張るから」
見た所、詩織の表情はほんのりピンク色で、歩き方にも違和感は無い。
健康そうな姿に心底ほっとしながら、玄関まで送り出す。
もちろん、その服の下には痛々しい傷が隠されているんだろうけど、それもいずれ俺が……そう思っていると。



