「すみません」 社長を……かなえを……振り回してしまった事を必死に詫びる俺に 「まさか君は、私やかなえさんだけに悪い事をした、なんて思っていないよな?」 それはまるで、心の中を見透かしたような言葉。 「いえ、かなえさんのお父様にも……それに住ませて頂いている事も悪いと……」 「それだけか?」 それ……以外? どうせ分からないだろう、とでも言いたげな社長の前に、返す言葉が無いまま俯いていると……