赤ちゃんと目が合った瞬間ーーすべてがスローモーションになった。
赤ちゃんの見開かれた目ーー真っ赤だった。
薄く小さな唇が、二イィと笑っている。
環奈は恐怖のあまり呼吸ができなくなった。
「おぎゃああああ」と赤ちゃんが火がついたように泣き出す。
赤ちゃんの目は普通の色に戻っていた。
若い夫婦が、「さっきミルクもあげて、オムツも買えたのに」とオロオロしながら病院から出て行く。
あの時の赤ん坊の最後の言葉が、環奈の脳裏をよぎる。
ーーワタシは何度だってよみがえる。人間たちの心に欲望が……七つの大罪がある限り。
若い夫婦が出ていき、開いた自動ドアから、冷たい風にのって赤ちゃんの声がきこえた。
環奈の足元がじんわりと冷たくなった。
赤ちゃんの見開かれた目ーー真っ赤だった。
薄く小さな唇が、二イィと笑っている。
環奈は恐怖のあまり呼吸ができなくなった。
「おぎゃああああ」と赤ちゃんが火がついたように泣き出す。
赤ちゃんの目は普通の色に戻っていた。
若い夫婦が、「さっきミルクもあげて、オムツも買えたのに」とオロオロしながら病院から出て行く。
あの時の赤ん坊の最後の言葉が、環奈の脳裏をよぎる。
ーーワタシは何度だってよみがえる。人間たちの心に欲望が……七つの大罪がある限り。
若い夫婦が出ていき、開いた自動ドアから、冷たい風にのって赤ちゃんの声がきこえた。
環奈の足元がじんわりと冷たくなった。

